学校生活ブログ

令和6年度「第77回卒業証書授与式」

2025.03.03学校生活ブログ

3月1日(土)、常磐高校第91期生の門出を祝う日です。
本校での77回目の卒業式の様子を皆様にお届けします。

令和6年度 第77回卒業証書授与式

卒業生入場

各クラス担任が先導しての入場です。

開式の辞・国歌斉唱

令和6年度 第77回卒業証書授与式、開式です。

国歌斉唱

卒業証書授与

各クラスの担任が卒業生全員を呼名し、クラスの代表が卒業証書を授与します。
クラス担任と生徒との最後のコミュニケーションです。

各担任の先生方には気持ちのこもった呼名をしていただき、それに応える卒業生の姿が印象的でした。

校長式辞

【 以下、式辞内容 】一部抜粋しております

「卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます」

在校生、教職員一同、心からお祝いを申し上げます。皆さんの胸中は、今、本校で過ごした三年間の思い出と未来に広がる夢と希望、そして、期待と不安が複雑に交錯しているのではないかと思います。

皆さんの今日の喜びと栄誉は、入学以来、常に高い理想を掲げ、本校の校訓である「質実剛健」
「勤勉誠実」を粘り強く実践し、常磐高生としての気概を持ち続け、努力を続けてきた証であります。

そして、その成果は、今日まで深い愛情をもって身近で支えてこられたご家族と、熱心な先生方のご指導の賜物であることを決して忘れてはなりません。

私たち教職員は、建学の精神である「知育・徳育・体育」三位一体の人材育成を教育目標に掲げ、生徒の皆さんと共に歩んできました。先生方の指導に全力で応え、立派に成長してくれたと確信しています。          

特に、自己実現に向けた進路決定では、自分の進むべき道を真剣に考え、夢の実現に向けて精一杯の努力を続けてきました。これは、後に続く後輩達にとっても、大きな励みとなりました。この堅実な努力を次の人生の舞台でも、是非、生かして欲しいと願っています。  

さて、国の内外、時代の流れに目を向けると、新たな世界観、時代観が求められています。皆さんが、これから進もうとしている社会は、決して平坦な社会ではありません。「人生百年時代」と言われるこれからの社会は、従来の、二十年間、教育を受け・四十年間仕事をし・二十年間老後を楽しむといった、これまでのライフステージの変革が求められています。生きていくために、何が大切か、そして、何が必要か、ということを見極めなければなりません。                     

これからの社会は、「多様性の社会」そして、「生涯学習社会」と言われています。この二つの考え方が、様々な社会生活をおくる上で極めて重要になり、人生の道標となります。今日、言われている国際化、グローバル化、国際的視野の根底にあるのは「多様性」に対する理解であり、また、現在の企業戦略・人材育成のひとつとして注目されている「リカレント教育」や「リ・スキリング」は、生涯学習社会のひとつの例でもあります。            

人は、「一生涯、学ぶ」という考え方がなければ人生百年時代を生きていくことはできません。学習、学びは、高等学校で終わるわけではありません。人生の学び、生きていくための学びは、これからが本番です。これからの社会を担っていく皆さんには、是非、このような考え方を理解し、生きていくための「正しい変化」を見極め、その方向性を判断して欲しいと願っています。

進化論で有名なチャールズ・ダーウインは、次のように述べています。「最も強いものが生き残るのではない、最も賢いものが生き延びるのでもない。唯一、生き残ることができるものは変化に適応できるものである」と説いています。

ただ単に力があるだけでは生きていけない、頭で考えるだけでも生きていけない、世の中の「変化の波」を理解し、一緒に変化に適応できるものだけが生き残るということです。   

それは、時代の波に乗って、やみくもに変化することではありません。世界的経営学者であるピーター・ドラッカーが言っているように「自分の強みの上に全てを築け」ということです。自分自信が培った「根幹となる考え」を土台にすることです。      

皆さんは、「伝統を重んじ、その中から、新しい意味や価値を見い出す」という意味で、「故きを温ねて新しき知る」という言葉を聞いたことがあると思います。まさしく、これは「変化に適応する」ための核心的部分を指しており、不易流行の考え方にも通じるものがあります。

また、同じような言葉で、俳聖、松尾芭蕉は、「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ」と言っています、つまり、先人がやってきた「跡」、つまり「形」をものまねするのではなく、「古人の求めたるところ」、つまり「志」をまねよと言っています。言い換えれば「志」さえしっかりしていれば、形にとらわれず、積極的に変化すべきだと説いています。

皆さんは、バスケットボールの選手がボールを持って、誰にパスしようかと片足を軸にして、あちこちにクルクル向きを変える動作、「ピボット」というプレー技術を知っていると思います。この動きが「柔軟な発想をするためのスタンス」として評価されています。つまり、どんなに激しく変化をしているように見えても、片足はちゃんと地についていて、決して軸足はブレない。「ブレる」のではなく、「ピボットする」と考えれば、根幹はブレる事なく、自由に発展的な考えが浮かんでくるということです。まさしく、「発想の転換」とも言えます。生きていくためには、必ず変化が必要になります。ただし、その変化は、決して軸足がブレない「ピボット」を大切にする変化であるべきです。

皆さんは、これからの人生で、幾多の困難に直面することになります。しかし、その状況に応じた考え方や行動が身についていれば乗り越えることができ、新たなステージへ向かうことができます。

皆さんは、18歳成人となり、大人の仲間入りをしました。これからは自らの「責任」「判断」で生きていくことが求められます。このことを決して忘れてはなりません。

皆さんの人生はこれからが本番です。これからの時代は、皆さんが中心であり、そして、主役を演じることになります。皆さんの大いなる飛躍と健闘を心から祈っています。

終わりにあたり、高いところからではありますが、一言ご挨拶申し上げます。

これまで、幾多のご苦労を乗り越えられ、献身的に支えてこられました保護者の皆様、お子様のご卒業、誠に、おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。そして、これまで、本校の教育活動に寄せられました皆様の深い御理解と御協力に対しまして、心から感謝申し上げます。今後とも、変わらぬ御支援を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

ご来賓の皆様には、本日は、大変ご多忙の中、ご臨席を賜り、卒業生を激励いただきましたことに、心から感謝申し上げます。今後とも、本校の更なる発展のために、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

それでは、卒業生の皆さん、いよいよ旅立ちの時です。常磐高校の卒業生として、輝かしい未来に向かって、羽ばたき、夢を実現するための新たな第一歩を、そして、人生の一歩を、大きく踏み出すことを願っています。

名残は尽きませんが、皆さんの輝かしい未来に幸多からんことを祈念し、式辞といたします。

 令和七年 三月一日

  学校法人 常磐学園 常磐高等学校  校長 中 島 健 二

来賓祝辞

【 祝辞(PTA会長)】一部紹介

3年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
常磐高校での3年間はどうでしたか。この学校で多くのことを学び、出会い、たくさんの楽しいことや、苦しいことがあったことでしょう。いろいろな学校行事で、共に喜び、涙を流したときも、共に乗り越える力を身につけることができました。高校生活での経験は、これからの自分の財産となり、さらに活躍されることを心から願っています。

大学や社会へ羽ばたく皆さんに、私から一つ贈りたい言葉があります。それは「ありがとう」という感謝の心、「すみません」という反省の心、「おかげさま」という謙虚な心、「私がします」という奉仕の心、そして「はい」という素直な心です。

これらは何も特別なことではありません。人として当たり前のことで、小さな子供でも大人でも素直に言えばいいだけのことなのですが、どうも自我が邪魔をして、たったこの五つの言葉が言えない人が増えています。仕事でも家族でも友人同士でも、この五つの心だけで、本当の意味での信頼関係が築けるはずです。

皆さんのこれからの未来は、無限の可能性に満ち溢れていることを信じてください。他人と過去は変えられませんが、自分と未来は変えることができます。みなさんのご活躍を祈念しています。

                          令和七年 三月一日

  常磐高等学校PTA 会長 今 林 隆 司


【祝辞(同窓会会長)】一部紹介

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。お子さんをお持ちの皆様も、ご家族の皆様も、心からお祝い申し上げます。同窓生を代表して、ご挨拶をさせていただきます。

アメリカの作家・教師・ジャーナリストであるサム・レヴェソン(1911~1980)が孫娘の誕生日に  贈った言葉があります。それは、「魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。愛らしい見た目であるためには、他人の痛みを理解しなさい」という言葉です。

この言葉をよく使っていたのは、世界的な女優オードリー・ヘップバーン(1929~1993)です。
彼女が語ったこの言葉には、外見の美しさは心の美しさから生まれるという意味が込められています。一見すると女性の美しさについての言葉のように思えますが、性別を問わず、全ての人々が心穏やかに過ごすためのヒントとなる言葉ではないかと思います。

日本では同じような意味の言葉として「和顔愛語(わがんあいご)」という言葉があります。これは
穏やかな笑顔と優しい話し方で人に接することを意味します。

自分がこれから接する相手が優しい方だったらいいなと思うように、自分が相手に接する時もまた、
相手に対して同じように思ってもらえるように、思いやりの心を持って接していきたいですね。
みなさんのこれからのご活躍を祈念して、祝辞とさせていただきます。

                     令和七年 三月一日

  常磐高等学校 同窓会 会長  徳 永 昭 雄


在校生送辞・卒業生答辞

【 送辞 】

厳しい寒さが和らぎ始め、暖かな日差しが春の訪れを告げています。この度、高校を卒業される皆様、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。高校生活の3年間は、思いのほか早く過ぎ去ったのではないでしょうか? クラスが一緒となった学校行事、日々の授業、友人と笑い合った放課後、その全てがかけがえのない思い出として心に刻まれていることと思います。

入学したばかりの時、何もわからなかった私達にとって、先輩方の姿はまさに見本となり、クラスを
団結させ、楽しそうにステージパフォーマンスをする姿に感動しました。体育大会では競技に全力で
取り組み、後輩たちを鼓舞しながら、行事を盛り上げてくださいました。

部活動では、優しく指導してくださり、受験が近づくと遅くまで残って勉強する姿や、何度も面接指導を受ける姿が印象的でした。楽しいことも辛いことも、全てに真剣に向き合う先輩方の姿から、
私達は勉強だけでは得られない大切なことを学びました。

その学びを胸に、私たちは先輩方から受け継いだものを大切にし、この高校をより発展させていきたいと思います。これから夢に向かって、それぞれの道を歩んでいく皆様へ、ある言葉を送ります。
「あなたには翼がある。それを使うことを学び、飛びなさい。」

この言葉は、トルコの詩人ルビー・タマーの残した言葉です。この言葉のように、先輩方が大きな世界へ羽ばたき、その未来が輝かしいものとなることを心から願っています。

最後になりますが、皆様のご多幸とご活躍をお祈りし、卒業生への言葉とさせていただきます。

                        令和七年 三月一日

  在校生代表 生徒会長  中 庭 優 璃


答辞 】

冬の寒さも和らぎ、日差しの暖かさに春の訪れが感じられる今日、私たちは卒業の日を迎えました。本日は私たち卒業生のためにこのような素晴らしい式典を開催していただき、誠にありがとうございます。また、ご多忙の中、足を運んでいただき、心より感謝申し上げます。

ご来賓の皆様、先生方、保護者の皆様、そして在校生の皆さんに、卒業生一同心よりお礼申し上げます。先ほどは中島健二校長先生、今林PTA会長、同窓会会長の徳永様、生徒会長の中庭さんから力強く温かいお言葉をいただき、いよいよ卒業するという実感が湧いてきました。

卒業証書を手にした今、たくさんのことを学び、経験してきた3年間の思い出が昨日のことのように思い出されます。1年次は何もかもが初めてで、慣れないことばかりでした。しかし、そんな日々を過ごすうちに、少しずつ高校生としての自覚を持ち、新しくできた友人たちと充実した学校生活を送ることができました。

2年次には文系・理系に分かれ、より自分の進路に沿った授業を受けるようになりました。部活動や生徒会活動など、様々な場面で学校の中心的な存在となり、1年前から大きく成長することができました。濃密な1年間でしたが、やはり最も思い出深いのは修学旅行です。長野県で過ごした友人たちとの5日間は、かけがえのない思い出となりました。

そして3年次は何といっても受験勉強でした。これからの人生を大きく決める進路選択とその実現に向け、長い努力と不安な毎日を過ごしました。そんな中、先生から「受験は団体戦であり、個人戦でもある」と教えていただきました。これは、試験自体は個人の努力を存分に発揮する場ではあるが、それまでには仲間や友人の支えもあったということを意味していました。

3年間を振り返ると、勉強だけではなく、人として大切なことを学び、成長することができたと感じています。これからも学び続けることの重要性を胸に、社会に羽ばたいていきたいと思います。そして、これまで支えてくれた全ての方々に感謝の気持ちを忘れず、どんな困難にも前向きに挑戦していきます。

卒業生一同、心から感謝の気持ちを込めて、これからの皆様のご多幸とご活躍をお祈りし、卒業生の言葉とさせていただきます。

                            令和七年 三月一日

  卒業生代表  大 橋 侑


校歌斉唱・閉式の辞

令和6年度第77回卒業証書授与式、閉式です。
有り難うございました!

卒業生退場

閉式・卒業生の退場後、学年主任の相良 忠樹先生より、卒業生の保護者の方へ最後の挨拶が行われました。また、卒業生の保護者の方からもご挨拶を頂戴しました。


無事に、令和6年度 第77回卒業証書授与式を終えることが出来ました。
式に携わっていただいた全ての方々に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

この後、卒業生はホームルームクラスでの最後のHRとなります。
近日中にアップしますのでお楽しみに!

また、卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。

これからのご活躍を期待しています!